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建築
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磯崎新
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磯崎新
東京でアンジェイ・ ワイダ氏にお目にかかった折、クラクフに日本美術技術センターを建設するという氏の構想を知りました。とりわけ浮世絵を中心としたヤシェンスキ コレクションがドイツ占領下のクラクフで展示されたとき、学生であったワイダ氏がこれを見て芸術に開眼したお話は、氏の映画が日本からはるか遠いポーランドのものでありながら、絶えず影響を与えつづけてきた、その秘密の一端が解ける思いでもありました。
1年後、私は、将来の建設場所を選ぶために始めてクラクフ市を訪れました。
ク ラクフ市が選んだ3箇所の建設予定候補地はいずれも魅力のあるものでしたが、私はワイダ夫妻と一緒に第一の候補地として、ヴィスワ川を挟んでヴァヴェル城 がそびえる川の対岸を選びました。ここは、とりわけ歴史遺産でもあるヴァヴェル城の丘からよく見え、ヴィスワ川の曲折の流れを借景として建物を構想するこ とが可能だろうと思われたからです。川の流れのように打つ波が交差するような種の構造を作りました。外壁はポーランドで採掘された砂岩で仕上げました。建 物内部は、ポーランドにまだ残存しているレンガ造りや木造のような伝統的な工法を使いました。
私は、日本美術がヤシェンスキ コレクションのおかげでクラクフの地に定着したのと同じように、この建物もこの地にしっかり根を張るように願っています。
建築家 "Manggha" マンガセンター設計者
磯崎新
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